SE68チェアと呼ばれるデザイナーズチェア
SE68チェアと英数字先行のチェア。あまり聞き覚えが無いかもしれませんが、実はこのSE68チェア。アイアーマンテーブルをデザインしたエゴン・アイアーンマンがデザインしたデザイナーズ ダイニングチェアなんですよ!
どこかで見たことあるかと思います。そう!イームズのプライウッドダイニングチェアDCMに似ていませんか?ミッドセンチュリー期の1951年にエゴン・アイアーンマンがSE68チェアをデザインしたのですが、チャールズ&レイ・イームズに大いに影響を受けたのです。要はインスパイア。
当時チャールズ&レイ・イームズのイームズプライウッドダイニングチェアで組み合わされた、プライウッドの曲面とスチールパイプの組み合わせを取りれたのがSE68チェア。当時のドイツでは先駆的なデザインの椅子でした。
SE68チェアをどう使う
イームズプライウッドダイニングチェアDCMに似ているSE68チェアですが、こちらのほうがよりミニマリズムでシンプルなデザイン。そこが違います。フレームや脚のスッキリ感は大変美しく、ダイニングチェアとしてだけでなくデスクチェアにもオススメなんですよね。
北欧テイストでもなくモダンテイストでもない、これはまさにミッドセンチュリーモダン。木部はビーチ材を使っており、日本明記ではブナ材。ブナ材は堅い素材なのですが実は曲げに強いという性質もあります。そのため曲げ木加工を使った椅子の背や脚に多く使われており、SE68チェアにピッタリ。
SE68チェアの細かな意匠
一見シンプルなSE68 チェアですが、細やかな意匠が施されているのがポイント。背もたれの黒いパーツはゴム製のマウント。ゴムマウントは背を預ける際に衝撃を吸収してくれるパーツ。直接木の振動が伝わらない滑らかな振動が嬉しいですね。
7層ものプライウッドや面一(つらいち)で埋め込まれた金属パーツ。脚先のゴムブーツは脚が斜めになっているので、床接地面が斜めにカットされているのです。こういうにくい仕様は大量生産の椅子には無い意匠。やっぱりデザイナーズチェアって良いもんですね。
SE68チェアのカラー
SE68 チェアは2色。レッグ&フレームがクロームのものとブラックがございます。
レッグ&フレームの色が違うだけで全然テイストが異なっていますので、お使いになられるお部屋・空間に合わせてお選び下さいね。
SE68チェアはこう見えて70年選手
SE68 チェアはこう見えまして、実は70年近くたった椅子なのです!ですが全然色褪せない、と言いますか時代を感じさせないモダニズムなスタイル。そのため現在でも国内外の多数の公共施設で使用されています。
次代に流されない普遍的な家具と言うものは、愛着の湧き方が他の家具とやはり違います。また長く使われているという事はロングライフな証拠。ミッドセンチュリーの裏でメジャーでは無い逸品は数多くあります。その中でエゴン・アイアーンマンのSE68 チェアはメジャーに食い込んだレアな家具を是非味わって下さい!